リルケが病理検査の結果扁平上皮癌と診断されました。
(リンダと同じです。リンダは確定診断ついていないですが)
経過の記録です。
5月中旬、リルケの鼻が詰まっているような感じに気づく。
5月20日、元気・食欲がなくなり、緊急対応していただくも特に異常なく、点滴、座薬で復活。
その後も、鼻が詰まったような感じ、咳ともくしゃみともつかないものが続く。
その様子が、桜姫の声帯にリンパの過形成ができた時の感じに似ているような気がして、
1週間後くらいに、鼻と喉のレントゲンを撮ってもらうも異常なし。
鼻づまりだろうとのことで、鼻腔洗浄をしていただくも、それほどの効果なし。
6月4日 避妊手術。
もう少し先でもよかったのだが、麻酔をかけるついでに、のどのあたりを
よく見ていただき、何かあれば切除して病理検査に出してもらいたいと思って、
早めに手術することに。
その結果、のどの奥がはれていて、それが気道や食道をふさいでいたのではないか、とのこと、
はれた部分の中身を注射で吸っていただき、病理検査へ。
今まで見たことのないような腫れ方で、潰瘍になっているわけではなく、
つるっとした感じの腫れ方とのこと。
写真を見せていただいたが、この腫れ方だと、
呼吸や食事の際に邪魔になりそうな感じ。
病院でも顕微鏡で見てくださったけれど、リンパ球が多いわけでもなく、
なんか変な細胞があるので、病理検査の結果を見ないとなんともいえないが、
可能性としては、リンパ腫、メラノーマ、扁平上皮癌、リンパの過形成が考えられるが、
場所からすると、扁平上皮癌の可能性は低いだろうとのこと。
約3日後に、院長先生から電話。
とても申し訳なさそうな声で、
「病理検査の結果、扁平上皮癌でした。抗がん剤が効かないので、
手術で腫瘍をできる限りとって、あとはステロイドと抗生剤の投与という治療になりそうです」とのこと。
避妊手術の抜糸の際に、今後の相談をしましょう、ということになりました。
リルケ、まだ8歳なのに癌なんて、ガーン!などと
つまらなすぎる駄洒落を言っている場合ではありません……。
リンダは、病理検査では結果が出なくて(深いところに腫瘍があり、がん細胞を採取できなかった)、
気付いた時には失明し、次第に口があかなくなり、口をあけようとすると
血まみれになってしまって、とてもかわいそうでした。
10歳のリンダでも、進行がとてもはやかったのに、
8歳のリルケは、もっと進行が早いかもしれない……。
リンダは、ちょうど移転のバタバタ・ごたごたの頃に発症したので、
ネット検索をするような時間もなく、
漢方やサプリなども試しませんでした。
リルケの手術後、少しでもがん細胞の増殖を抑えるような
漢方、ハーブ、ホメオパシー、その他サプリメント(アガリクスとか?)はないものか、と
時間がある限り、検索をしていました。
(なので、ブログの更新がストップしてました。
あさんぽの時間はどんより曇っていることが多く、
朝焼け写真も撮れていませんし)
検索しているうちに、2014年に犬用の分子標的薬「パラディア(成分:トセラニブ)」が
承認されていたことを知りました。
分子標的薬は、正常な細胞は傷つけずにがん細胞のみに作用する抗がん剤です。
最近ニュースでよく目にする、「オプジーボ」も分子標的薬のひとつです。
ずいぶん前、分子標的薬の存在を知った時は、
がん細胞のみに作用する(副作用が少ない)なんて、夢のような薬だ、
それが獣医療にも使えるようになる日が来ればいいのに、と思いました。
それが、2014年に犬用として承認されたいたこととに驚きました。
承認されたのは、犬の肥満細胞腫用ですが、
犬の扁平上皮癌にも効果がある場合があること、
猫の扁平上皮癌にも期待ができること、もわかりました。
猫の乳腺腫瘍にパラディアを使用している、という猫の飼い主さんのブログもありました。
2015年から使い続けて、今でもその猫さんは副作用もなく、元気にしているようです。
さらに調べると、猫の扁平上皮癌にパラディアを使用してよい結果が出ている、という
腫瘍専門医のレポートも発見できました。
是非、リルケにもパラディアを使ってみたい、と思い、
かかりつけ病院の院長先生にメールを送り、
今日、リルケの抜糸の際に相談してきました。
まずは、手術でとれるところまで腫瘍をとり、
その後、パラディアを使用する、ということ、院長先生も賛成してくださり、
薬を手配していただけることになりました!
パラディアは、がん細胞の増殖を抑える(チロシキナーゼ阻害)薬なので、
がん細胞を小さくしたりなくしたりする効果はあまり期待できませんが、
手術でとりきれなかったがん細胞が、それ以降暴れないように抑えてくれれば
数年間、QOLを維持したまま生存できる可能性があります。
薬を飲み続けなくてはならないかもしれませんが、
正常細胞を傷つけず、副作用が少ないはずなので、
飲み続けることの弊害も少なそうです。
リルケ、まだ8歳なので、とりあえずの目標は10歳です。
できれば、イネスと同じ14歳くらいまで頑張ってほしいです。
ようやく、育児から解放されてのんびりできるのだから、
おいしいもの食べて、みんなにかわいいと言われて、
できるだけ長く生きてほしいです。
そして、大問題がひとつ。
リルケの子猫を手放し難くなってしまった……。
4頭のうち、2頭はオーナーさんちに行くのではないかと思いますが、
残り2頭、うちの子にしちゃおうかと……。
いい子猫をたくさん産んでもらって、リルケの薬代を稼いでもらわないとねっ。
(抗がん剤は安い薬ではないので……)
2017年06月12日
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先日はとっても心穏やかになれました(^_^)v
有難うございました<m(__)m>
リルケちゃん・・・大変ですね〜(-_-;)
本当の京君ママ・・・本当に、のんびりと長生きしてほしいです!!
先日は、ご来店有難うございました!
ストレスたまったら、いつでもいらしてくださいね。
京くん同伴も大歓迎です♪
リルケのがんが発覚した当初は、
今年の誕生日を迎えられないかも、と思いましたが、
新薬の存在を知り、まだまだ大丈夫!と思えるようになりました。
新しい薬なので、暇があれば、事例を検索していますが、
希望を持っていいような気がしています。
あとは、リルケの生命力を信じるのみ!