セサミ&勘三郎の息子のジルくんが
26日に亡くなったとご連絡いただきました。
1歳になったばかりで、死因はFIPでした。
1週間ほど前、ジルくんが元気食欲なく、
血液検査とエコーの結果、免疫介在性溶結性貧血と診断された、と
ご連絡がありました。
おしっこが黄色く、黄疸があること、貧血があること、
体重が1歳で2.4キロしかないということなどから、
私はFIPを疑いました。
(同居の兄弟アルくんは5~6キロ)
免疫介在性溶結性貧血の経験はなかったため、
ネットでざっくり検索したところ、
FIPが起因となるケースもあるらしいとわかり、
その可能性が高いと思いました。
血液検査の結果も送っていただき、
私の中では、直感とはいえFIPの可能性が限りなく高いという
思いが強くなりました。
オーナーさんともやりとりさせていただき、
まず、かかりつけの病院にFIPの可能性がないか質問し、
できれば、近くの病院でFIPの可能性がないかセカンドオピニオンをとるよう
お勧めしました。
また、うちの猫の先住猫さん(1歳ちょっと)が
FIPでGS441524の治療を受け回復したということを知っていたので、
詳細を教えていただくべく連絡をとりました。
連絡をいれたのが夜遅くだったにもかかわらず、
電話でお話したいとおっしゃっていただき、
かかりつけ病院〜転院の経緯、治療の経過のこと、費用のことなど
とても詳しく教えていただきました。
もちろん、その内容もかいつまんでジルくんのオーナーさんにお伝えしました。
ジルくんオーナーさんがかかりつけ病院に電話したところ、
今までの経過から、FIPの可能性は低い
(ドライタイプの可能性は否定できないけれども、とのこと)
自分で自分の赤血球を破壊していることは確認しているので
免疫介在性溶結性貧血でよかろう、ということでした。
1週間ステロイドを内服し、再検査の予定とのことでしたので、
再検査の時には、総蛋白アルブミンとコロナウィルス交代値を検査することを
お勧めし、オーナーさんも了承してくれました。
が、その再検査より早く、ジルくんの呼吸が苦しそうになり
病院に連れて行ったところ、腹水胸水がたまっていて、
おそらくFIPとの診断を受け、酸素室に入院した。
予後が悪そうなので、FIPの治療ができる病院にお願いしたほうがよい、
と言われたとご連絡をいただきました。
そして、その数時間後に、ジルくんは持ちこたえられなかった、と
ご連絡をいただきました。
一刻も早くFIPの検査をしろ、FIPの治療ができる病院へ行けと、
強く申し上げなかった私がジルくんを死なせてしまったのだと思います。
私はほぼFIPと確信していたのに。
血液のPCR検査でも、コロナウィルスの抗体値でも、
ドライタイプFIPの確定診断をすることは難しいです。
面識のない獣医さんに、医療従事者でない私が、
診断や治療の進言をすることも難しいです。
FIP治療は、中国闇市場のMUTIANより、アメリカの治験中の試薬GSのほうが安いとはいえ、
トータルで外科手術2回分程度かかる高額な薬です。
簡単には治療してくれ、と言えません。
せっかく、FIPが治療可能な時代になったのに、
ちょっとした躊躇でジルくんを死なせてしまったこと、
強く強く後悔しています。
ねこじゃらしや将来の猫カフェ代を返礼品に
クラウドファンディングすることで治療費の協力をすることだってできたのに。
猫を、治療可能な病気で亡くすことは本当に悔しいです。無念です。
若い猫ならなおさらです。
このブログを読んでくださっている、オーナーさん方、
何か異変を感じたときは、どうぞご連絡ください。
私は、私の経験の範囲でしかアドバイスはできませんし、
必要以上に脅かしてしまうこともあるかもしれません。
でも、心配性だよね、とあとで笑い話になるほうがいいので、
私の経験内の最悪の事態と、私が知りうる限りの手立てをお伝えします。
高額な治療ならクラウドファンディングのご提案もさせていただきます。
とにかく、少しでも異変を感じたら、ご連絡ください。
最後になりましたが、ジルくんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
猫を飼うのが初めてでFIPのことあまりご存じなかったのに、
私のアドバイスにも耳を傾けてくださったオーナーさんには
心から感謝しております。
アルくん&ジルくんのかわいいお写真もご紹介しますね。
2022年01月27日
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