我が家の大事な父猫、勘三郎の安楽死を先ほどお願いしてきました。
尿道に腫瘍ができてしまい、大手術を行ったものの、
予後がよくなかったためです。
以下、一昨日からの経過を書きます。
4月27日朝、大量の血尿を発見しました。
(マーキングの激しい子なので、床や壁が血だらけ)
一昨日は、かかりつけ病院の休診日でした。
血尿には慣れていますし、血尿でも詰まらなければ
とりあえずは命に関わらない、
年齢からするとおそらくストルバイトだろう、と
(海老蔵で慣れてます……)
塩化アンモニウム、アモキクリアを飲ませ、
ヒルズのc/dドライを食べさせました。
食欲旺盛なので、様子を見て、翌日診察に連れて行こうと思いました。
が、午後にまったくマーキングもトイレもせず、
17時には、膀胱がピンポン玉みたいになっていました。
かかりつけ病院に電話すると(救患は対応してくれます)、
コロナワクチンの副反応で39度5分熱があるとのこと、
近くの別の病院に行くことにしました。
かかりつけ病院の休診日なので、とりあえず
膀胱洗浄をお願いしてもよいか、と聞き、OKというので依頼。
鎮静・麻酔をしないと無理だから、と、
こちらに確認する間もなく注射。
超音波で石を砕きながら膀胱洗浄をするとのことだったのですが、
1時間近くがんばっても、カテーテルが通らず、
これ以上は無理だが、まったく閉塞しているわけではないので、
圧迫して可能な限り尿を排出しておいた、とのことで、帰宅。
27日の夜〜28日朝、勘三郎はまったくおしっこをしませんでした。
かかりつけ病院の昨日のああああ診察は14時からです(午前中は牛の往診)。
近所(といっても車で30分)で8時から診療している病院を見つけ、
7時半に到着し、電話をいれたら早めに診療してくれました。
とてもフレンドリーで、丁寧で優しい、女医さん2世代の病院でした。
丁寧にカテーテルを通し、丁寧に超音波でくだく作業をしてくださいましたが、
8時〜12時までかかっても
結局、カテーテルは通りませんでした。
レントゲンで、腎臓が腫れている、膀胱は3倍程度になっている、
でも、まだ命の危険というほどではない、と言われました。
エコーで、石はない、結晶も見当たらない、
つまっているのは、おそらくタンパク質だろうと言われました。
痛みがあるようでかわいそうだし、
14時からの診察なら、痛みなく診察できるように、と
メタカムを注射してくれました。
そして、かかりつけ病院に14時に行きました。
(一番に診察してほしかったので13時に行きました)
膀胱がパンパンなので、すぐに処置しなくてはならない、
極力、尿道を通せるよう努力はするが、無理な場合は
尿道を切開する手術になる(去勢になってしまう)と言われました。
命を救うためにやむをえない、と。
これから麻酔をかけて処置する、と言われました。
その時、「メタカムなんて打たないでくれればよかったのに。
腎臓が痛んでいるのに、さらに腎臓に負担がかかってしまう。
どうせなら、プレ(?)にしてくれればいいのに」
とおっしゃっていました。
15時半頃、診察室に呼ばれました。
直腸から触診したところ、尿道の内部に腫瘍がある。
病理検査できないので、何かははっきりしないが、
腫瘍であることは間違いない。
腫瘍を摘出するのは、二次診療の病院でないとできない、とのことでした。
腫瘍を摘出しなければ、余命は1か月程度、とのことでした。
どのような経過をたどるのかを伺うと、
リンパから肺に転移して、肺炎で死ぬことになるだろう、と。
世田谷のかかりつけ院長先生にも申し上げていましたが、私の経済力では
高度医療は無理なので、那須の病院でできることをやってほしいと
申し上げました。
そうしたら、腎臓から膀胱に伸びている尿管を
腹部表面につないで、腎臓から直接体表に尿を排出できるような手術で
とりあえず延命することならできる、とのことでした。
それをしなければ、尿道が閉塞しているので
尿毒症、水腎症で数日ももたないだろう、と。
その手術をお願いしました。
まず、仮の尿路を作ってから、日時を改めて
尿路形成手術をするので
私はいったん帰ることになりました。
車に乗って帰ろうとしていると、先生が走ってきて、
「勘三郎が危ない」とおっしゃいます。
痙攣が起きはじめた。腎臓から来ているのだろう、とのこと。
私も手術室に行きました。
開腹はまだされていない状態でした。
手術をやめて様子を見るか、手術を続けるかの選択を迫られました。
腎臓に負担がかかって痙攣しているなら、
点滴をいれて流して解毒するしかないし、
尿道が詰まったまま点滴をしても腎臓に負担がかかる、
仮の尿道を作って点滴をするしか選択肢はないと思いました。
仮の尿道を作る手術の最中に死亡するかもしれないし、
手術を見送っても死亡するかもしれないなら、
できることをやって死亡するほうがよい、と申し上げました。
そして、ずっと車で待っていました。
19時半頃、呼ばれました。
これから、酸素の管を抜管するが、
自発呼吸が戻らないかもしれないから、と。
自発呼吸は戻りました。
手術内容の説明は、
腎臓からの尿管が脂肪にはりついていてはがすのが大変だった、
片方は、膀胱からの距離があり、尿路を伸ばして縫ったが、
戻ってしまった。戻ったものをもう一度縫い直したが、同じだった。
片方は、尿管を腹部表面に縫い付けることに成功して、
そこから、尿が流れ出ているが、
この尿管も腹腔内に戻ってしまう可能性がある。
そうなると、きょけつせい(?)腎不全になり死亡する。
結局、仮手術・本手術、とわけて、2回麻酔をかけるより
1回で終わらせたほうが、腎臓への負担がかからない、という
ご判断で予定変更して、手術を全部済ませてくださいました。
以上のような説明でした。
かかりつけ病院でできることはこの方法しかなかったそうです。
私も、たしかにその通りだと思いました。
高度医療を選ばなければ、この手術か安楽死くらいしか
選択肢がなかったのでしょう。
診察〜手術で5時間以上かかったのですが、
他の患者さんをたくさんお待たせして(連休前なので大混雑)、
緊急手術をしてくださった先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、29日14時前に電話がありました。
勘三郎ですが、尿管が詰まってしまったので、点滴を外した、と。
腎臓からどこにも排出されない状態になってしまったので
今夜〜明日、苦しみ始めることは確実だと思うので、
安楽死をお願いしました。
一度、帰宅させ、勘三郎の自室でくつろいでもらってから、
再度、診察終了間際の病院に連れて行きました。
尿道内の腫瘍がどのようになっているのか、
解剖をさせてほしいとのことだったので、お願いしました。
(これから牛の往診に行き、その後解剖をするそうですが、
2〜3時間かかるとのことで、明日迎えに行くことにしました)
夜中までかかるのですが、今後のために勉強させてほしい、とのことでした。
昨日も今日も、経過を世田谷のアルマ動物病院の院長先生にメールしました。
(GW休暇に入っていることは知っていたので、相談ではなく報告です)
那須の先生の、診察〜手術までの即座の対応がすごい、
そして、尿路をいじる手術をするというのもすごい、というお返事でした。
説明を聞いていても、難易度の高い手術だと思いました。
今の那須のかかりつけ病院、とてもすごい技術や知識をお持ちのようです。
オーナーさん方からのご相談を相談した時は、新しいデータを示して説明してくれました。
FIPの新薬や、パルボの血清療法などもされてますし。
午前中は牛の往診をしている、ということがネックで
最初は、かかりつけ候補から外してしまいましたが、
大変失礼な勘違いをしていたようです。
勘三郎が急逝して、とても悲しいのではありますが、
那須のかかりつけ病院の対応には感動しました。
今後、うちの子たちを安心してお任せできると思いました。
那須に移転するにあたり、一番の懸念が、
よい動物病院があるだろうか、ということでしたが、
一番近い動物病院が、おそらく那須で一番の動物病院ではないかと思います。
39度の熱の翌日に、5時間以上勘三郎にかかりきりになってくださった先生に
心から感謝しております。
自宅に帰り、トイレでくつろいでいる勘三郎です。
(残尿感のようなものがあったのでしょうか。
自宅では、ずっとここにいました)
ねこじゃらしを見せたら、かすれた声で「カカカ」と言いました。
2022年04月29日
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美猫な勘三郎くん、よくがんばりました。
どうぞ安らかに。
ブログを拝見させていただきました。
その那須の病院というのは どちらの病院の事でしょうか?
よろしければ病院名を教えていただけないでしょうか?
よろしくお願い致します。
コメント有難うございました。
ほめていただき、勘三郎も喜んでいると思います。
コメント有難うございます。
申し訳ありませんが、病院名をお知らせすることはできません。
私もまだ通い始めたばかりで、この病院のことを
よくわかっているわけではありませんし、
今は、感情的になっていてよい病院と思っているだけかもしれません。
飼い主と獣医師の相性はそれぞれですので、
私がよいと思ってもそうではない場合も多々あります。
知らない方に安易にお勧めしたくないので、
どうぞご自分で探されてください。
宜しくお願い致します。